このところ、久しぶりに死にたいほど体調が悪かった。
こんなときは、何をやってもうまく行かない。
どころか、何もできなかったと言うのが正しい。
目に映るもの、耳に聞こえるものが全てイライラしてしまう。
副交感神経が元気に?働いていたせいだろうね。
さて、昨日は娘の運動会。
何とか復調してきたのでノコノコと出かけて行く。
金管部にいる娘が使っているラッパは、私が小4のときに買ってもらった36年前のもの。
開会式に間に合うようにと思っていたが、やはり遅刻。
すでに体操をやっていた。
こんな調子なので、今年は親子で出る種目へのエントリーにはしていなかった。
悔やまれるがしょうがない。
と思う暇もなく、近所のおかあさんが軍手をもってきてくれた。
どうやらPTA綱引きのファストチケットらしい。
丁重にお礼を言う。
「おとうさん、大丈夫?やめておいたら?」という家内の心配をよそに、本人はその気になっていた。
年に一度なんだから、やめられるわけがない。
種目はどんどん進んでゆく。
普通に走れば遅い娘だが、障害物競争だと今年も➁番。
要領が良いのだろうか?
親父からもらったデジカメで娘を追う。
息子の少年野球に首を突っ込んでいたので、この校庭はお手のもの。
ゴールは黒山の人だかり。
我が子、我が孫を追いかけて息を切らせているとーちゃん、じーちゃんごめんなさい。
ちょっとやそっとじゃベストポイントは、教えられません。
血眼でカメラを向けている父兄をよそに、ブラブラと校庭を歩くと、そこらじゅうから声がかかる。
ミュージカルで一緒だったこどもたちか。
体操服着てるとわかんないよ。
一緒にいる友達は変な顔で見てる。
そりゃそうだよな、こっちは深めに帽子をかぶってサングラスかけた髭ヅラの中年なんだから。
「○○ちゃんのおとうさんだよ」って紹介されるが、後で娘になんか言われそうだ。
とりあえず愛想を振りまいて、その場を作って立ち去るが、一日中校庭にいるのだから無駄な抵抗だった。
どうやら私のいでたちは目立つらしい。
さて綱引きだ。
ずいぶんいるなぁ。
和やかな雰囲気だ。
顔見知りの人もずいぶんいる。
しかしだまされてはいけない。
こういう場所だと親ってのは、にこやかな顔で真剣になれるのだ。
羊のような顔でならんでいたが、ピストルの合図と同時に猛獣になってしまう。
すっごい掛け声だ。おいおい、、、
こんなとき「こどもの前だから私も負けずに、、、」なんて考えてはいけない。
もっと冷静に、冷静に、、、、
無理だった。
今日は足腰が痛い。
昼食後は、金管部のドリルが始まった。
私の使ったオンボロトランペットを娘が吹いている。
なんだか不思議な光景だ。
そこに同じことをやっていた自分がいるように見えてしまう。
無心にシャッターを切る。
当時は高価だったトランペットを買ってくれた親と今それを吹いている娘に感謝しなければならない。
そんな娘を授けてくれた家内にも、、、、
見ないようで見てしまった玉入れ。
いつ見ても一年生はいいなぁ。
本人たちは、学校に入って初めての運動会だなんて考えないで玉入れをやっているんだろう。
やっぱりこの種目は、カメラやビデオをもった父兄が一番多い。
ダブダブの体操服には期待や愛情がいっぱい詰まっているんだろうね。
いつまでもそんな気持ちを忘れないでいてほしいと願いたい。
最終種目の一つ前が組み体操。
5~6年生全員だ。
途中でCFがいっぱいになりあせるが、失敗作を消してなんとかしのぐ。
ここでも父兄という民族大移動が始まっていた。
こどもの動きを追って校庭の外周を走るんだから疲れるだろな。
となりに住んでいる娘の同級生のおじいちゃん。
今年もすごいわ。
ひときわ長い望遠レンズをつけたD2H。
見る人が見れば驚くほどの装備だ。
私がここに引っ越してきた頃は、ウエストバッグにしこたまフィルムを詰めて走っていたのを記憶している。
すでにデジタルじーさんと化していた。
軽やかにカメラを振り回している姿は「立派だ!」としか言いようがないな。
それに比べ最初から最後まで娘が分からなかったという家内。
しっかりしてくれよ、、、、、
疲れてきたので、閉会式を待たずに帰宅。
後から白組だった娘が大はしゃぎで帰ってくる。
勝ったようだ。
自慢話を聞こうと思ったが、気づいた頃には既に寝ていた。
30年くらい経って、孫の運動会では敬老席の一番前で望遠レンズを振り回してみたいなぁ。
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