あぁ上野駅前
私にとって上京するということは上野駅に着くことだった。
北の玄関と言われずいぶんと賑わっていたもんだった。
モダンなレンガ作りの東京駅と比べると、上野駅は暗く重い。
東京駅は「これから人生の旅に出るんだ!わくわくぞ!」といった始発駅のような気分になるが、上野駅はなぜか今までを振り返らせる終着駅のような存在である。
大学入試で上京した帰りに親父と飲んだのか「聚楽」。
当時は上野の聚楽といえば知らない人はいなかった。
帰り際に疲れてふやけた足を靴から出し、座敷で一杯やりながらくつろぎ、故郷への土産話を作る場所。
無くなっちゃうんだね。
既にアーケードは無くなり、上野百貨店の殆どは立ち退いていた。
初めて生ビールというものを見たのも確かここだった。
なんであんなでっかいコップで飲まにゃならんのか?とおもった。
ぬるくなるから早く飲まなきゃ、なんて貧乏くさいことを考えながら飲んだ。
栄枯盛衰というが、今の私の人生はいったいどこなんだろう?
やっぱり上野駅にくるとこんなことを考えてしまう。
| 固定リンク | 0
コメント
og3にとって上野はエポックに関連して記憶される街なんだね~.それでもって,なんかモノクロでこう見せられるとちょっとぐっと来るね.私にとっては上野ってあまり現実味の無い町なんだよなぁ.最近勤め先の研究所(成田)へ行くのに良く通って居るのだけれどね~.ちょっと損した気分になって来たなぁ.今度うろついて見よ~っと.
投稿: Yoshioki | 2007年4月16日 (月) 午後 03時54分