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竹ギター(竹造)日記10~キャンドルナイトと朗読の夕べ「100人のともしびの村」

29日(日)キャンドルナイトと朗読の夕べ「100人のともしびの村」のイベントが終わった。
武蔵屋という呉服屋さんの2階にある「天空の間」は30畳ほどの広さ。
14時に行ったものの、新参者は右も左もわからない。
店長さんが舞台を作り始めていました。

舞台もバックの垂れ幕もキャンドルの雛壇も椅子(机か?)も漆黒。
そこに古い家具が一つだけおいてある。

火がともると、そこは別世界。
もうそこに誰もいなくても完結している空間でした。

これはもう、ギターも飾ってその空間の一部にするしかないでしょ。
と、モンキーマインド・ユー・キューブ・バンドのたにふじさんとお互いの楽器を飾る。


P1000317

この方が持っていたギターも超珍しいGisonのMarkシリーズの一本。
ギブソン奏者にとって、白黒がはっきり出るギター。
トヨタ自動車が社運をかけ技術の粋を集めて作った2000ccのバイクのようなギターなのです。

そんなわけで、とっかえっこして弾く。
ごめんなさい、すみません、私には全然弾けないギターでした。

でもってリハが始まる。
一番最後に出るから私から。
高そうなコンデンサーマイクが2本。
これを見ただけで、やる気が出ます。
以前、中村さんと電話でお話した時、マイクの立て位置を教わったのを思い出し、口を開けかけたとたん、同じ場所へマイクが出てきました。

これは?偶然か?それとも?
ぞーっとしましたね。

普通のギターと違って、楽器全体が鳴っているから、マイクの立て位置が難しいとATTAさんのコメント。
生音とマイクを通した音が違う、、と何度も何度も微調整していました。
思わず嬉しくてナキソーになるのをこらえ、琴爪でガンガンギターを鳴らしていました。

本来このイベントは「朗読」を主体としたもの。
会う方会う方、お客さんも出演される方も、皆さんが持っている文化の高さを感じます。

朗読をされる方がたは、その人それぞれの「声」、「語り」、そしてその「人」の「空気」が「天空の間」が独特の空間を創ります。
これは朗読ならではの妙です。

例えば、色が見える白黒写真を撮ることができる写真家。
例えば、始めて会ったのはずなのに、自分の子どもの頃を知っている人。

そんな人にお会いした気分にさせていただき、とても新鮮でした。

入り口には同じ佐倉市在住の若手陶芸家、垣野勝司さんが制作した無数のキャンドルシェードが暖かく淡い光を放っていました。

近所でこんな素晴らしいイベントが毎年開かれていたことを全く知らなかった自分自身になんだか腹が立ち、、、、、

携帯電話で家内に電話して私の作務衣を出しておくように頼みました。
しかし、用意してあったのは、真新しい甚平と下駄。
言うのを忘れてましたが天空の間は、座敷です。
とりあえず甚平をもって、いざ武蔵屋へ。

けっこうはまった格好になったようです。
80kg、ウエスト1mというメタボ中年は、坊主頭に甚平を着て、竹ギターを携え舞台へ。
このまま黙っていれば、警察を呼ばれてしまいそうです。

ATTAさんは、竹ギターの音色を100%引き出してくれました。

私は竹ギターを、爪(琴爪、金属製フィンガーピック等)で弾くため、音の立ち上がりが鋭く、非常に緊張感のある響きが会場を包んでしまいます。

しかも奏者は人相の悪いog3なわけですから、聞いているお客さんは、疲れてしまいます。
お喋りで和ませないと、いけませんね。

人間何が役に立つかわかりません。

私は高校時代に落語研究会に1年ほど席を置いていました。
いまだに立川談志師匠のファンです。

演目は8曲。
与作

涙そうそう
木蓮の涙
While My Guitar Gently Weeps
せせらぎ
らせん
竹田の子守唄

もっともっとこの居心地の良い空間に浸っていたい。
しかし、残酷にも時間は刻々と終演を告げました。

この竹ギターとも、ぼちぼちお別れしなければならない時が近づいています。

中村さん、竹ギター、その演奏を間近に聞いていただいた方々、日本の新しい文化として認識して下さった方々、そしてイベントを運営して下さった方々。

心から感謝したい気持ちの数は、きりがありません。

これから、私が何をすべきか。
どんな音楽活動をすべきか。
また、この竹ギターが教えてくれることを心から望みます。


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コメント

鈴木さんの心の高揚が伝わってきます

すばらしいイベントですね

来年は私もぜひ行きたいです
許されれば私も自分が考える日本のギター音楽を演奏したいです

9月の下旬ドイツのオスナブルックで行われるオープンストリングこのようなイベントがあればなにもわざわざドイツまで行かなくても良かったのかとちょっと後悔しています

まあ自分の人生の一つの目標でもあるピーターのところで演奏することが出来るのは良しですが

8月の20日すぎに千葉に行きます
市川(子供のとき住んでいた)にお墓参りに息子と行くつもりです
そのときよろしければお寄りしたいです

投稿: クレバンブー中村 | 2007年8月 1日 (水) 午後 07時09分

この様な音楽の在り方文化の在り方が本来の日本の芸術性を養うはずだと最近感じていたところでした
命の有り様を見詰めて生活に根ざしていなければその民族の芸術は育まれません。
og3さんの演奏は生きている事をハッキリと感じさせて貰いました。
竹ギターの音も生々とog3さんに馴染んでいるようで
素晴らしいですね

今後とも一粒一粒の音を自分が産み出すものとして
有りっ丈の精神エネルギーを注ぎ込み演奏を昇華されて行かれますように
また、その姿を聴かせてください。

出来れば私も一聴衆として足を運ばせて頂きたいと思っております。

素晴らしいものを触れさせていただきました
有難うございます。


投稿: ちょきんぎょ | 2007年8月 3日 (金) 午前 01時13分

og3さま、先日はおつかれさまでした。まだ乾杯してないですねー。
もし中村さんがいらっしゃるなら、その日前後に併せるスケジュール…なんて無理かな。
そうだ、竹ギター弾かせてもらって、ありがとうございました!
でですね、すみません、mixi経由で(例の打ち合わせコミュとか)で結構ですので、
記念に撮ってもらったデジカメ写真、欲しいなあ。ごめんなさぁーい。

投稿: たにぴ@もまゆきゅ | 2007年8月 4日 (土) 午前 11時14分

お疲れさまでした~ってずいぶん日がたってますが、武藏屋店長の日記から来ました!
楽しんでいただいて良かったです。ATTAさんのPAぶりを褒めていただくのも、我がことのように嬉しいです。(ATTAさんはきっと、なんで我がことなの?って言うでしょうが)。打ち上げ、しましょうね~

投稿: ゆーこ@もまゆきゅ | 2007年8月 5日 (日) 午前 10時32分

og3さん、、イベントご出演、、お疲れ様でした。ありがとうございした。
演奏された『木蓮の涙』、、耳に残っていて、、どんな曲だったか今日、
調べてみました。歌詞を見て、、当日、日中にあった出来事とシンクロして
いることに気づきました。こんなこともあるんですね。ちょっとジーンときました。
続きは、リンクでご覧ください。

投稿: 6348@店長 | 2007年8月 9日 (木) 午前 01時28分

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