DREIZEHNTER DF-SIR
あけましておめでとうございます。
ずいぶん遅い新年の挨拶だとお思いでしょうが、察しのとおりサボっていたわけです。
年末年始が9連休もあると、正月気分が抜けません。
三が日が明け、酒も抜けないのに電話が鳴り、いきなりギター談議。
このブログにもずいぶん書かせてもらった、高級ギターのオーナーです。
そういえば暮れ頃、また買うと言っていたが、年明け早々から、、、、、
昨年の5月、TOKYO ハンドクラフトギターフェス 2007に行ったときに、昼ご飯を食べた後帰り際に弾いたのDREIZEHNTERでした。
STUDIO MのブースでFruchを弾いていたら、いきなり水野さんが持っきてくれまして。
竹ギターがあまりにも強烈だったのでしばらく忘れていたが、冷静に思い出すと、、、、、、
1.米国製のギター特有のワイドレンジ周波数の倍音とは違って、美味しい部分しか出てこない。
2.非常に剛性が高い。なんだかやたら頑丈だ。
3.音が太くて真っ直ぐだ。
4.クローズドコード(密接和音)が濁らない。
5.こりゃ歌伴奏のストローク向けじゃないな。
6.超極薄塗装に唖然。
7.製作者は、どうやらかなりの頑固者らしい。
このHeiner Derizehnter氏という人は、一人でこつこつ作っているらしい。
だから年に20数本しか世に出てこないと。
その上、一本一本違うので日本のマーケット向けではないという。
水野さんいわく、買い付けに行っても、ディーラーの注文には耳も貸さないそうで、、、、
嫌なら買うな、というコワモテのおじさん、だ、、、そうです。
最近、息子が一緒に作っているという噂ですが、情報が少なすぎて定かはなさそう。
むらむらと、ほしくなった。
しかし私は竹ギター。
そうだ、買わそう。
その後Acoustic Guitar誌で紹介されたりして、ずいぶんお勧めいたしました。
で、、、、
出社したら、届いていました。
いつものとおり、そのままお借りして自宅へ。
14Fなのにスロッテッドヘッドです。
ちなみに、、
Top:シダー単板
Side&Back:インディアンローズウッド単板
Neck:スパニッシュシダー1ピースネック/エボニー指板
Bridge:ホンジュラスローズウッド
Other:キルトメイプルバインディング ゴトー製ペグ
超極薄塗装は、なんとウレタンのマット仕上げですと。
豪華なハイグロスと違って、木のぬくもりが伝わってきます。
抱いてて暖かい感じがしますね。
というわけですが、実際引いてみるとプレイヤビリティの良さに驚きます。
手の小さい私にジャストフィットのネックは嬉しい。
以前お借りしていたLakewoodよりもVシェイプに近い浅めのUシェイプ。
弦のテンションも適当なので、運指もフィンガリングも楽。
絶妙です。
それにしても無骨といえるほどの太い音なので、男性ボーカルの歌ではかぶるでしょうね。
たたずまいは飾り気が無くあくまでも質素です。
好みが分かれるギターですよこれは。
このオーナーの13本目ですが、きっとこれが一番でしょう。
逸品です。
| 固定リンク | 0
コメント
日本の製作家はこの手のギターがわからない
ほとんどがマーチーンのコピー
そこにすら気が付いていない
倍音がよりだしたいと思ってばかりいる
その倍音もほんとの意味での倍音ではなく雑音成分を倍音と思っている人も多い
私は単2度の響きがきれいに出ることを目標に考えて造っている
シャリ音はたしかによさではあるのだが
三味線の世界ではこれをさわりといっている
このさわり単なるシャリ音ではない
余韻にエコー感を持たせたような響きを持つ
それが胴裏に彫った紋に秘密がある
この手のギターヨーロッパの製作家に多い
投稿: クレオバンブー中村 | 2008年1月12日 (土) 午前 05時56分