竹ギター日記12
先週ブログを書いていたら、郷里から荷物が届いた。
ぼたもちだ。
お~!待ってました。
もち米を炊いて半殺しにし、小豆からつくったあんこで包む。
実家の名物だ。
これが無いと夏も冬も来ない。
さて待っていたのは、これだけじゃない。
これだ。
親父が作った竹ギターのブリッジ。
というより駒といったほうが正しいかもしれない。
先月、紅葉が見たくて実家に行ったとき竹ギターをもって行った。
さすがに親父も気になったらしい。
弾いて聞かせると、開口一番「音が変わった」と言う。
いたく感激し、まだ材があるので、また違うのを作ろうとのこということになる。
そういえば一作目は、何の音のイメージも無く、材質が違えば音も違うだろうくらいにしか考えず、ただの板っぺらになってしまった感があった。
あーでもないこーでもないと考えはじめ、親父と酒を酌み交わせばそれなりに時間ばかり過ぎてしまう。
はたとひらめき、三味線、バイオリン、バンジョーなど駒を思い浮かべた。
う~ん、いんじゃねーか、ということになり、こんな感じでどーだ、、、とばかりに絵を描いて帰ってきた。
翌日に電話が鳴り、採寸をとれと言ってきた。
それからというもの、我が家と実家をFAXが往復する。
どうやらジグソーを買ったらしい。
こりゃもう本気だぞ。
親父いわく、一つ作るのに裁断してから仕上がるまでに丸二日かかったという。
二個だから丸々四日かかったんだな、こりゃ。
二個あっても予備じゃない。
幅と厚みを変えてある。
親父もやるなぁ。
調整はこちらで、やらねばならない。
休日の今日、脱兎のごとく大型のホームセンターへと車を飛ばす。
80~400番まで、サンドペーパーを買い込む。
ついでにテーブルトップクランプ(要するに万力)まで買ってしまった。
日長一日、せっせとサンドペーパーをかけていた。
硬いんだな、この木は。
名古屋で山本師匠に鑑定していただいたら、この木は「縞黒檀」だった。
それに、竹ギターは、アーチドトップだから、面とのすりあわせが難しい。
駒を立てる位置からちょっとずれただけで、曲面が違う。
しかもこのギターは、生きているがごとく季節によって湿度と温度の違いでこのアーチが微妙に変わるのだ。
もうこれは、神がかりだ。
年とともに、根を詰めると、手先が狂うようになってきたので、ちょうど良いところで本日閉店。
こりゃーまだまだ時間がかかる。
出来栄え、仕上がり、これからどうするかなんて、考えながら晩酌の時間にした。
今年は、楽しい冬になりそうだぞ。
| 固定リンク | 0
« 生音について~その5 | トップページ | 芋煮会 »
コメント
ぴったりあわせるのは私らでも難しい
ブリッジの位置にペーパーをはりそこでこするのが方法としては一般的だが動かす方向は縦
トップからエンド方向
でもこれうまくいきそうに思うが
上下でアーチが違うからそれと力のかけ方が難しくうまくいかない
すこし厚い紙にコンパスでブリッジの位置にコンパスをスライドさせ(解るかな表現悪いが考えてください)
アーチの型を作りそれをブリッジにあてケガク
罫書きがあってもそれに削るのはまた難しい
投稿: クレオバンブー中村 | 2008年11月22日 (土) 午後 11時12分