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小川町界隈10

じつは、行っていました。
しかも2度も、、、

ブログを始めた理由は、備忘録なのに書くのを忘れてりゃ意味がありません。
なので書きます。

一度目。

 

12月28日
昨年の暮れ。
例のオーナーから「買った」と言う電話があった。
引き取りに行くからついて来いという。
ほう?一人でギター買いに行ったのね?
私に内緒でか?
Sergei de Jongeと聞いて納得。
以前からオーナーが欲しがっていたギターだが、私には弾くのがとても難しい。

とりあえずBlue-Gへいそいそと出かける。
買ったのは何の変哲も無いStandard。
Cutwayもインレイもポジションマークも無い、地味ないでたち。
こういうのが好みだと言うことは百も承知している。
しかし「よく見つけたね」としか言いようが無いほどオーナー好みだ。
ひっくり返すと深みのあるハカランダの木目に吸い込まれそうになる。
こりゃすごいや。

買ってから試奏と言うのも変な話だが、とりあえず弾く。
以前と印象がずいぶん違う。
とっても良い、、、いやものすごく良い。
ハカランダだから?かな?
同じ作家だからそりゃ違うな?
個体差か?
答えが見つからないが、弾けば弾くほど何かにとりつかれて行く感じがする。
あ!!
似てる!
前にこのオーナーが買ったBERT KWAKKEL Oval Custom Steel Strings
キャラクターは、全然違うが弾き心地とか音の雰囲気がとてもよく似ている。
何というか?両手の感覚が同じものを持っているような気がする。
このボディにしては、ありすぎる音量。
音質はBERT KWAKKELよりも暗く冷たく硬く透明感がある。
かまくらの中でキャビアをつまみに高級ワインを飲んでいるような、、、、、
そんな感じです。
60万ですか、これは大当たりでしょう。

二人いたお客さんが帰った後、店の真ん中にはErvin Somogyiが鎮座してました。
そういえば弾いていたなぁ。
オーナーの目が「弾け」と言っているので早速試奏。
Ervin Somogyi MODIFIED-D cutaway ハカランダ
思わず口に出てしまった、、、
「え゛~~~!?」
「いや、おい、この音が好きな人のほうが多いんだよ、普通は。」
とオーナーがフォロー。
og3は普通じゃないの?
弾いていて楽しくない。
何故だ?
変なボコボコ感がある。
???
気がすむまで弾いてみるが?????
でもオーナーは、うっとりと聴き入っている。
ギターを膝の上に寝かせて音を出してみたら、全く違う音。
うゎ!これか!
指向性が良すぎるのね。
音が全て前に出るわけか。
おっそろしく音のレンジが広い。
これがピアノサウンドと称されている理由か。
「サイドが手のこんだダブルレイヤーでな。トップを薄くしてSomogyi独特のブレイシングだから、、、、、、云々ナンタラカンタラ、、」
とオーナーが説明してくれる。
はぁ?いつそんなに勉強したの?
軽くトップをタッピングしてみると他のギターと全く違う音がする。
普通は「コンコン」とか「カンカン」とか響くのだが、これは「ドンドン」とか「ボンボン」という和太鼓のような響きがする。
響きというか「揺れ」かな?
試しに弾きながらブリッジ辺りを良~~く見ていると、トップが振動しているのが目視できる。
へーこれがErvin Somogyiなのかい。
オーナーの目の色が変わったが、私の分野じゃなさそうだ。

店を出ていつものようにスタバでコーヒーをすする。
「高価な売り物を叩くんじゃない!」
とオーナーに怒られた。
別に叩いたわけじゃない。
タッピングしてみないとわからないじゃないか?
と、思うのは私だけだろうか?

小川町界隈11へつづく、、、

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