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FOSTEX TH-7W

気になっていたというか、狙っていたというか、懲りもせずヘッドフォンの話題です。

フォスター電機株式会社のFOSTEX
学生の頃からお世話になりっぱなしです。
大学の軽音楽部でバンド活動をするかたわら、PAを作っていました。
FOSTEXのスピーカーは、音が良くて、そこそこ出力もあって、それでいて安い。

もともとスピーカー製造で始まった会社だから音が悪いわけありません。
知らない人が多い理由は、OEMだから。

カーステレオだと、クラリオン、三菱、HONDA、FORD、GM、MERCEDES-BENZなど
ヘッドフォンやイヤフォンだとSENNHEISER、SONY、YAMAHA、DENON、東芝など
中国に生産を移す前は、AKGもそうだったらしいです。

そして!さぁ皆さんびっくりしましょう!
かの有名なiphone付属のイヤホンもFOSTEX製だということ。
━━((゜Д゜Uu))━━!!!!!!

つまりスピーカーといったらFOSTEX
ほぼ全国民、どこかで必ず聴いてる音なんです。

OEMとは、いわばラーメン屋と製麺屋の関係かな?
どんなスープにもピッタリ合う麺を作れますよってな具合でしょうか。
だからどんなニーズにもこたえられる音を作ることができる技術を持っているのだと思います。

OEMなので自社ブランド製品は、あまり一般には知られていないんです。
町の電気屋や大型量販店でお目にかかることは、めったにありません。
知名度が低すぎです。
でもググレば出てくるし、ちゃんと販売してます。

以前、某楽器屋でFOSTEX TH-5Bをみつけ、試聴したことがあります。
ほお!!!
という感じ。

その上の機種にFOSTEX TH-7Bがありました。
ドライバーユニットが”5”に比べて5mmでかい40mm
う~ん聴いてみたい。

事の発端は、とある記事。
昔々その昔、スティービー・ワンダーが来日したときにFOSTEXのヘッドフォンをおとな買いして帰ったらしい。
で、お友達のレイ・チャールズも使っておると。

ご両人とも目が不自由なアーティスト。
つまり”耳だけで”で音楽を創造しているわけです。

こりゃ即買いだ。

20131215a

いやいやビックリ。
とっても素直な音です。
というか逆に個性が無い感じ。
一般ウケしない理由はここじゃないかな。

出音はワイドレンジ、上から下までまんべん無く鳴ります。
ローエンドは、結構低いところまで出ますが、フワフワでブーミーな音じゃない。
慎ましやかですが、非常にタイトです。
刺激的な低音をお求めの方はご遠慮ください。

中高音域は、とってもご馳走です。
とりわけヴォーカルとアコースティックギターの音が手に取るようにわかります。
こりゃ嬉しい!
明瞭感、抜群です。
かといってサ行音が鼓膜に突き刺さる不快感は、全くありません。
むしろ気持ちが良いです。
おそらくそれほど音の解像度は、高くないんですね。

我が家は、MDR-CD900ST、MDR-7506、K240-STUDIOと3本使ってます。
しかしこいつらは、音職人。
いわばアームストロング・オズマと花形満と左門豊作です。
真剣に相手をすると、とっても疲れます。
うちら親子は、星一徹と飛馬ではありません。
どちらかといえば、畳屋のじっちゃんと山田太郎みたいな感じです。
だから仕事中は好敵手でも良いのですが、終わった後の反省会で聴く音は、影で支えてくれるサチ子とか明子ねぇちゃんみたいなほうが嬉しいわけです。

ハウジングがでかいわりには、軽量です。
伸縮部も金属だし、私のデカイ頭がヘッドバンドを破壊することもありません。
長時間OKです、聴き疲れしません。

白を買ったのは、娘で実験してみようともくろんだ、、、、、悪い親父は私です。
というのも、すでに私の耳は可聴12000Hzくらいが限度。
以前、実際に測ってみて愕然としました。
まぁ年なのでしょうがないっす。
だれでも30半ばから鼓膜の鞭毛が擦り切れてくるから、自然と聞こえなくなっちゃう。
みんな気がついていないだけでね。

てなわけで娘の感想。
「おぉ!いい音!ソーメンみたい!」
いったいそりゃどういう意味なのさ?
それからずっと娘の頭に乗っかったままです。

どうやら間違っていなかったようなので、そのうち私用に黒を買おうかと思案中。

あとは金だ、、、、、


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コメント

og3さんの文章力・表現力にやられてしまう一人です^^
しかし本当に引きこまれてしまいます。

私としてはog3さんに店のショーカードPOPを
全てお任せしてしまいたい気分です(^O^)

きっと売り切れ続出間違いなしです~

あ、今使っているヘッドフォンは左門豊作です(笑
ずっとはめていると疲れてきます、
反面店で使っているのは山田太郎 楽です
音も私には十分です

もう近々買い替えたいとおもっておりましたので
FOSTEX TH-5Bにしたいと思います。

og3さんのブログにコロリと行ったおやじがひとり^^

投稿: ササン | 2013年12月15日 (日) 午後 02時51分

もっと早く知っていれば!でも、ありがたい情報です。教えてくれてありがとう。

投稿: | 2013年12月15日 (日) 午後 05時34分

ササンさん>>
あ~、、もし本気でお使いならば5より7をお勧めします。
ササンさんは、ちゃんとギターの音を聞き分けられる方ですから。
AMAZONが安いですよ。

投稿: og3 | 2013年12月16日 (月) 午後 07時34分

名無しさん>>
さて?どなたでしょう?
間違いなく、知り合いですね。

ちなみにスティービー・ワンダーが買って帰ったは、現モデルのT50RP(当時の後継機)らしいですよ。


投稿: og3 | 2013年12月16日 (月) 午後 07時42分

あ、はい^^

ご配慮ありがとうございます
FOSTEX TH-7Bにいたします!
了解しました('◇')ゞ

投稿: ササン | 2013年12月17日 (火) 午後 03時32分

FOSTEXのTシリーズは本当に隠れた日本の名器ですよ。
私も初代T-7を何度も修理に出しては今だに愛用しています。そろそろAKGかソニーの9000あたりに買い換えようと、比較用に持って行っては試聴するのですが、その都度、断念して買わずに帰ってきてしまいます。
音は篭るところが一切ない、まるで晴れ渡った青空のような、はじけ飛ぶサイダーのような爽快極まりない音です。
どんな名器も、聴き比べると逆にどこか詰まった感じに聞こえ、やっぱりT-7に戻ってしまうのです。
やや音的に軽い感じはあるのですが、ギターで言うとまるでオールドのストラトキャスターのような感じとも言えます。付けた感じも違和感なく、作りのチャチさがかえって違和感を軽減しています。
とにかく何を聞いても爽快に「いい音」と聞こえてしまう点は、FOSTEXのスピーカーユニットにも共通した感じです。
ただ、何を聞いても爽快に聞こえてしまうせいか、MIXやマスタリングに使うと、逆にやや絞り込んだ音作りになってしまい、ほかのスピーカーやヘッドフォンで聞くと、ちょっとハイ落ちにしてしまう可能性があります。

投稿: けろっぐ博士 | 2014年7月10日 (木) 午後 11時04分

ケロッグ博士さま>>
人の五感は、人の数だけあると思います。
その星の数のような「感じ方」の中から、このような貴重なコメントを頂戴いたしましたことに、心より感謝申し上げます。
ご無礼と存じますが「ケロッグ博士」をググらせて頂きましたところ、大変有名な方であるとお見受けいたしました。
素人のブログゆえ、書きたい放題の読みにくい文章となっておりますが、お時間のございます時は、通りすがっていただきたく思います。

FOSTEXの製品は、ヘッドフォンならずとも大変真面目にできていると思います。
近年の若者には、非常に油っぽく、ガッツリと濃い音が好まれているようでなりません。
しかしそれも時代の流れであると思います。
そのうちまた爽やかで、ナチュラルで、出汁のきいた音が流行る時代がやってくるのでは?
と密かに期待しています。

投稿: og3 | 2014年7月16日 (水) 午後 10時43分

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