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2014年2月

休憩中

そろそろ春か?
と、思いつつもコタツの中でヌクヌクしてしまう。

長い14ヶ月間。
2つのイベントが終わった。

と同時に病院通いも無くなった。
腱鞘炎を患って通院すること10ヶ月。
先週ようやっと開放されました。

かといって完治したわけじゃないのね。
弾発が取れただけ。
薬指を曲げ伸ばしするたびに、引っかかっていた症状が無くなったわけです。

これ、今から思うとかなりイライラしてたな。
まぁギターを弾くということですけど。
1本変だと残りの9本が全部変な動きをするわけでして。

イライラするので弾く時間も当然減るわけです。
でも、つい弾いちゃう。
でも、弾いたところで上手く弾けないから、コノヤロ~!って
キャンプに持ってく鉈で薬指切っちゃおう=なんて考えませんでしたけどね。

なのでこの2つのイベントが無ければ精神的に参っていたんじゃねーか?と思う今日この頃。
曲を作ることに向けるエネルギーがあったので助かったんだよね。
それって怪我の功名かい?

とはいえ、まだ動きが重かったり、痛みがあったりでリハビリは欠かせません。

風呂に入るたび、二の腕から先を湯船に浸けて、、
けっこう熱め、43度くらいで煮る(笑)
真冬の洗い場は、けっこう寒いけど5分も煮ると全身から汗が、ド~~!

柔らかく煮えたところで指をそらす。
第3間接を逆に曲げるわけね。
患ってない9本は、90度そる。
でも患った薬指、、、、10ヶ月前は15度くらい。
今は70度くらいそる。
そして左手でグーをつくって右手で握る。
これをやると炎症で瘤のできた腱が腱鞘を広げて通りやすくなるわけです。

思い出す、中学の頃。
クラシックギターを始めたころで、指が開かなくて悩んでたog3少年、、、、
軟式のテニスボールを指の間に挟んでグーパーしたり、、
風呂に入るたびに、エッチラオッチラ指を広げたり、、、、
水を入れた一升瓶を指先で持ち上げて、握力鍛えたり、、、

良く考えりゃ、これ今からやらなきゃならないことだわ。
加齢とともに間接は硬くなり、力も敏捷性も無くなり、指が鈍感になる。
てなわけで、暮くらいから10本全部リハビリをやってました。

おかげさまで指先が死ぬほど冷たくなることも無く、冬が越せそうです。
冷え性の方はお勧めです、、ってもっと早く教えろって?ゴメンナサイ、、、

良い春がやって来そうな気がします。

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森と風のはなし、と雪のはなし~続き2

親子で舞台に参加していた頃。
自分の子がどんなちょい役でも主役に見えた。
運動会といっしょである。
親ならではの特別な目線だ。
そして時が経ち、子はその舞台からいなくなった。

しかし、私の音楽を必要としてくれる人は、いなくならなかった。
それは、とてもありがたいこと。
心境が一変する。
必要とされるからには、それに責任を持って応えなければならない。

私は、義務教育でしか音楽教育を受けたことが無い。
もちろん職業として曲を作ることも無い。

花も実も成らない雑草だって、枯れたら地べたの肥やしになる。
地べたが肥えれば、そこから綺麗な花も咲くし、美味しい実も成るだろう。
見えるものは、自分の子ではない。
身近にいて、それができる立場で音楽を作ることに、けっこう醍醐味を感じた。
親には見えない「子どもの成長」が見えることもある。
もう少し時が経てば、もっと枯れるから、もっと良い肥やしになるであろうと。
最近そんなことを勝手に思っている。

2回の公演。
あえてここでは、書かない。
この公演に多くの時間を費やしてやって来てくれたお客さんのために。

打ち上げで爆弾が飛んできた。
「あの~あれで良かったですか~?最後までog3からOKもらって無かったんですケド?」
天野眞由美さんだった。
あ、あっ、え゛~、、え~~Σ(;・∀・)
全身から汗が噴出す。
天野さんには、前回の「トレモスのパン屋」でも歌ってもらっている。
いや~、、ちょっと、、もう勘弁してくださいよ~
素人の駄曲を名曲に歌い上げていただいているわけですから、、、、
私は、何も言うことないです。
ニコニコと笑う天野さん。
とても素敵だ。
2度あることは、3度あるという。
是非もう一度ご一緒させていただきたい方です。
チラシを頂戴いたしましたので、載せておきます。

20140211b

20140211c

劇団俳優座創立70周年記念公演
天野さん、塩山さん御出演です。
是非ご覧ください。

そして、一度ご一緒して忘れられない人にも会った。
帰りしな、山崎さんに挨拶して、そのとなり?目が合って、あっ!
トレモスのパン屋のうさぎさんだ!
それは、大桑茜さん。
遠くからかけつけてくれたんだ。
もういいよね?写真載せちゃうよ?

20140211a

相変わらずガラスのように透き通った声。
会話が楽しい。
流れるように耳に飛びこんでくる。
ありがとうございます。
きっと2度あることは、3度あるよね。

さて帰ろうか。
この天候の中、ビッグサイトに行ってきた娘を連れてホールを出る。

外では元気に雪遊びしている”出演者”の子どもたち。
ばいば~い!
おー、風邪ひくなよ~~


普段どおりに乗り継いで、帰れたことがやたらありがたい。
610円の運賃がとても安く感じられた。


前日出てから、32時間過ぎていた。
家に帰ると、暖かい。
疲れきったカミさんがいた。


すまんな。
心配かけて、、、、、、、


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森と風のはなし、と雪のはなし~続き1

雪国に生まれた私にとって、冬になると雪が降るのは、ごく自然なことだった。
小学校の体育の授業は、全部スキー。
そして除雪されていない道を家までスキーで帰る。

除雪というのは、訪れる観光客のためのものだった。
やがて自動車で来る人が増え、当たり前に行われようになる。
実は、下手に除雪されていない雪道のほうが歩きやすいのだ。

雪国に住む人は、そこで生きるために知恵がある。
それは、見たり聞いたり真似したりしておぼえた。
そんな経験が、私の人生の教科書になっている。

そろばん塾の帰り道、お座敷に向かう芸者さんとすれ違う。
差し歯の下駄には、鋲が打ってあり、凍った坂道でも小走りに降りてくる。
とつとつ、カッカッカッカッ、、三味線を抱えた着物姿が粋だった。


千葉駅
ずいぶん時間がかかった。
途中の駅で、除雪、安全確認などで小一時間待った。
駅を出ると、そこは大根おろし。
行き先の無いビシャビシャに溶けかかった雪が海になっている。

昨日帰れた?
今日は、どうやって来たの?
これがその日の挨拶。
普段経験したことが無い困難を乗り越えてここまでやってきた顔がある。
エネルギッシュだ。

子どもたちは、もっと元気だ。
昨年の4月から、森の中でたくさんのワークショップが行われた。
そして最後の最後で「大雪」という講師のいないワークショップを経験している。

ほーらみろ、午前中の舞台稽古なんて、みんないい声出てるじゃん。
いつもとちがう動きしてやつもいるし。
はじけ飛んでるね~
それでいいんだよ、それで。

ホールにひときわ響く声。
俳優座の塩山誠司さん。
近寄りがたい迫力がある。
体が大きいことに加えて、その声の響きと太さにただただ驚いていた。
私は今回、稽古に顔を出す機会が少なかった。
行っても、ただのオジャマ虫になってしまう。
なのでお会いできる回数も少なかった。
真顔で口数も少なく寡黙に稽古している姿は、それだけで話しかけてはいけない雰囲気を醸し出している。
俳優の厳しい顔があった。
終演後に挨拶すると、今まで見たことも無い笑顔が返ってきた。
嬉しかった。
見習おう、私はもう少し真面目に生きていかねばと。

一番の不安は、、、お客さん来れるんか?、、ということ。
でも、来た。
思っているよりも多く。
どうやってここまで来たか、一人一人たずねてみたかった。
どうしても見たいと思っていれば、どうやってでも来る。
そんなお客さんが集まったのだと思う。
だから場内の雰囲気がやたらといい。

そんないい雰囲気の中で「森と風のはなし」が始まった。

つづく

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森と風のはなし、と、おもに雪のはなし~おまけ

強く激しく吹きすさぶ冷たい風に粉雪が飛ぶ。
路上は、横殴りの突風に氷雪が舞い上がり、視界を遮っている。

駅ビルの自動ドアは、吹き込む雪で氷つき、開いたまま閉まらない。
そこは、通路となっているのでJR、京成線と往復する人が絶え間なく出入りする。
大量の冷たい風が流れ込んでくる。
ビルは、吹き抜けなので中にいても思ったほど暖かくない。
それでもどんどん帰宅難民がやってくる。

53とはいえ運動不足の老体が悲鳴を上げ始めた。
ヤッバイなぁ~どーしよ~。

ふと見るとJRが走り始めている。
どこかに非難できないかな?
半田さんところの稽古場に行けないだろうか?
藁をもすがる気持ちでメールすると、すかざず電話が鳴った。
西船橋にお住まいのスタッフの方が泊めてくれるという。
感謝の気持ち以外、何も考えられなかった。

JRへと走る。
わずかな距離だが、猛吹雪で顔が痛い。
こういう時、でかい分だけ損をする。
ホームへ上がると、向かいの京成線の電車が雪ダルマになっているのが見えた。
これじゃ明日も走れないだろな。

しばらくすると電車がやってきた。
総武線各駅停車、、、、じゃない。
なんと武蔵浦和行き。
JRのド根性を垣間見た気がした。

西船橋からは、まるで八甲田山雪中行軍。
歩道は雪に覆われ、一人分しかない轍を進む。
傘は、すでに形を失っているが、かぶっていれば風を遮り少しは歩きやすい。

残り少ない電源のiphoneで場所を聞きながら到着。
ドアが開くと暖かい笑顔で迎えてくれた。
あ~安堵。

すると中から「鹿」の声。
先客はNeko Barの女将。

そして暖かいお風呂と缶ビール。
もうそこは、天国だった。

自然と盛り上がる。
Neko Berで竹ギターライブやろう、てな話が持ち上がった。
いいね~ついでに「森と風のはなし」作曲秘話、誰にも言えない裏話付き、なんてどうかな?
開催時期は未定です。
詳しくは、Neko Barへお問い合わせください。

そして布団の中で感謝する。
文化文明の中で当たり前のように暮らしていると、その中で何か一つ欠けただけでも、心は脆くなってしまう。
改めて「森と風のはなし」を考えてみる。
生きてゆくことに本当に必要なのは何なんだろか?
それを忘れているようでならない。
猛吹雪の夜、どこへも行けない私が、ここでこうしてお世話になっている。
それは、たまたま私が音楽をやっていて、病気を期にこの世界に引っ張ってくれたNeko Berの女将いて、それがきっかけで私の音楽を招いてくれる人が現れ、理解と信頼で結ばれたスタッフに出会い、今その方の家のお布団で寝ている。

私も脱原発を良しと考えているが、電気が無ければ成り立たない生活をしている。
電車が走っていなければ、ここへたどり着くことができなかった。
布団のそばで部屋を暖めているセラミックヒーターは、もちろん電気だ。
明日の舞台照明、音響、ホールの空調も全て電気を使う。
現在は、これ全て地球にある化石燃料で電気が作られている。
いずれ無くなる日が来るだろう。
私の住む佐倉市は、太陽光発電所が作られた。
しかし、これも600世帯分。
考えよう。
考えることは自由だ。
そして行動しよう。
何か解決できる糸口があるはずだ。

翌朝、朝食までご馳走になり、美味しいコーヒーを頂く。
仏壇の中で微笑む御主人に手を合わせて感謝し、千葉県文化会館へと向かった。

もう一度御礼来よう。
大切な人だ。

つづく

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森と風のはなし、と雪のはなし

2月8日土曜日
カミさんを仕事場に送る。
帰るとまもなく娘の友達が遊びに来た。
幼稚園に通っていた頃からの友達だけど、もう二人とも4月から大学生。
ちょっと思い出にひたる親父。
外は雪。
のんきにしてられない、リハに行かねば。

早めに家を出る。
千葉駅に着いたが、吹雪だ~
あっ昼飯を食っていなかった。
暖まりたいのでラーメン屋にGo
雪で道を見失う、、、なんてこった、、なんでここで迷子に?
気がつけば目の前に「一風堂」が。

腹が満ちて、体が暖まると歩きたくなくなる。
一駅だけモノレールに乗った。

駅を降りて、吹雪の中を歩き出すと、うしろから悲鳴のような声が、、
山崎哲史さんが遭難しそうな感じでヨロヨロ歩いてる。
なんでこんな日に、先っちょのとんがったカッコイイ靴を履いてるの?
私の足元は、超ゴッツイ感じなんですが。
「タクシーがつかまらくて、、、」って、あ~、いや~、走ってると思えない天候だし、、、
山崎さんとの舞台は、これが2度目。
私のような道楽者の素人がこんな高名な方といっしょにできるのは幸せなんです。
わかりやすいところを書くと「ごくせん3」とかその映画やとか、詳しくはこの辺を見てください。
地元ユーカリが丘を舞台にした映画にも出演されていたとのことです。
雪の中をヒーヒーいいながら歩いてましたがいざ舞台に立つと別人。
さすが俳優さんです。
生きてる場所が凡人と違います。
お近くなので、また一杯やりたいと。

な、わけで雪をかき分けながら千葉県文化会館へ。

超~いい雰囲気!
緊張感がみなぎってます。
舞台の仕込み、照明や音響の調整がほぼ終わってる。
監督からの舞台説明、そして素稽古。

何となく元気が無い子どもたち。
みんな借りてきた猫っぽい。
まぁしょうがないよ、この環境でやるの初めてだろ。
その舞台に慣れるため、この稽古があるんだ。
がんばれ~

とおし稽古なので、そのまま高田みどりさんの舞台へと。
興味のある方は、検索してみてください。
すっごい方です。
楽器の起源は、物を叩いたり、こすったりして音を出すことかから始まってますよね。
要するに打楽器が楽器の始まりなんです。
それが舞台上で行われます。
それは「演奏」というジャンルではありません。
もっとそれを超えたものです。
客席にいた私は、耳に目に肌に、と体中のセンサーが超高感度になってました。
脳みそは、α波出まくりです。
座禅を組んでいて、一瞬「無」になったような感覚が続きます。
リハ2回と公演2回、で計4回、私は客席にいて音の滝に打たれていました。

生まれて初めて見た楽器を演奏されていたので、そっと聞いてみました。
こんな楽器
文字では表現できない音なので、聞きに行ってみてください。
アメリカの創作楽器作家の作品と仰っていました。
その方が特許を持っているので、勝手にまねして作ったりできないだそうです。
私は、こんな気持ちで客席にいました、、なんてずうずうしく話すと
「あぁお解かりになられてますね、さすがです」と
ほめられたのだろか?
長い立ち話、いろいろ興味深いお話が聞けました。
「でもやはり最後は、マリンバで、平均律になってしまいますね」とも
私が平均律を書くと、長くなる。
(竹ギターの中村さんのブログにありますので、そちらをご覧ください)

打楽器奏者とういと、ワイルドでマッチョな感じを想像してしまう。
しかし高田さんは、静かな口調で美しい日本語を上品に話す。
そばにいると時間の流れがゆっくりしている。
何か大きな存在感がある。

そして存在感といえば、やはり俳優座の方々。
一番若い芦田崇さん。
昨年の顔合わせで会った時、私のような素人の作った歌をうたっていただくので丁重に挨拶をした。
が、この方めちゃくちゃ腰が低い。
互いに頭を下げていると、畳にくっつきそうになる。
お若いので舞台上では、プリップリである。
娘いわく「飛んだとき、本物の鹿に見えた」と
そして舞台を降りると黙々と働く。
胸が熱くなった。
きっとまたどこかでお会いできるだろう。
というか、是非お会いしたい。


その日は、長引くことも無く終わった。
大雪のためだ。

しかし舞台側の仕事は続いている。
運営スタッフも残っている。

外は大雪。
一応、私も一家の主なので家族が心配になり、子どもたちに手を振ってホールを後にした。

豪雪地帯出身なので雪の中を歩くのは、慣れている。
しかし、交通機関が止まるとどうしようもない。
行けるところまで行った船橋駅で3時間過ごした。
あきらめてカツ丼食ってそばをすすって、熱燗一本で暖を取る。
今夜は、駅ビルの床の上で一泊かな?

スタッフは、帰れたんだろか?
子どもたちは、お母さんといっしょだから、何となく安心だけど、この雪だと親子もろとも心配になる。

千葉に住んでから、見たことも無い猛吹雪の夜。
電源残り少ないiphoneでスタッフに連絡した。
明日は、間に合いませんと。

つづく

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