特にそれが目的ではなく、池袋にいくつもりだった日。
いきなり仕事が早く終わり、山手線に乗ったものの、かなり時間に余裕があることに気づく。
恵比寿~
思わず降りるog3
2011年の6月以来だ。
ちょっと目と耳の保養でもしようかな。
で、イルカギターヘと歩く。
人、人、人、、、、、
相変わらず血圧が上がる街だ。
チーン、4階、ギター売場でございます。
お客さん、いるいる。
繁盛してますね~
というわけで物色。
それから先日、錦糸町でお会いした時にaLaska pikをお願いしたのだが、届いてしまったので、カクカクシカジカと店長に報告。
「何か弾きますか?これなんかいいですよ?」
「あ、いやその隣のやつを」
思わササンさんの顔が浮かぶ。
FUJII GUITARS OM (Wenge)
Top:Solid Sitka Spruce
Side & Back:Solid Wenge
Neck:Mahogany
Finger Board:Ebony
Bridge:Jacaranda
Bracing:Modified X Bracing
Back Construction:2p
Neck Width At Nut:44mm
Scale Length:645mm
Tuning Machine:Gotoh 510
Rosette:Amboyna Burl (花梨)
コンターとリブレストがお洒落だ。
それにロッドカバーがマグネット式というは初めて見た。
で弾く。
お~!
なんと落ち着く音色だこと。
上がった血圧が一気に下がる。
しかし、しばらく弾くとジワジワくるものが、、、
きわめてセンシティヴだ。
右手の指先が弦に触れた瞬間から音が聞こえ始める。
普通に弾いちゃえばそれまでだが、指先にちょっと神経を使うとガラッと出音が変わる。
どちらかといえば難しいギターだ。
でもハマったら抜け出せないだろな、これ。
弾きこなせたら確実に腕が上がるだろう。
こういう楽器は、剛性が高いんだよ。
と覗く、おお!!
ライニングがぶっとい!
太いだけじゃない、その曲線は芸術的に美しい。
それにしてもボディの中が綺麗だ。
微に入り細に入り作りこまれている。
日本人の細やかさを感じます。
なるほどね~
悦に入る。
いい感じのネック。
安定感が抜群だ。
私の好みだと、もうちょっとテンションが高くてもいいかな?
ミディアムライトを張ってみたい気がする。
そしたらもっと朗々と鳴るかも。
それほどの音量ではないが、いい感じの音圧があり、気持ちの良い空気に包まれる。
弾き込んだらどんな音になるんだろう?
古都に行ってみたくなった。
さて、そろそろ出かけないと遅刻するぞ。
「お時間まだ大丈夫ですか?これもいかがです?」と店長。
さすが、商売うまいな。
手渡されたギター。
あれれ?
製作者ご本人もいるぞ?
Keystoneの西さんだ。
Tokyoハンドクラフトギターフェスで何度もお会いしている。
でもまぁ、あの人の数だしおぼえていないだろうなぁ、、、
しかし開口一番「あれ?どっかで会ってますよね?」って言ってるし。。。。
私のでかい顔は、おぼえやすいのだろうか?
ありがとうございます。
やはり納品らしい。
今日FacebookでKeystone Stringed Instrumentsを見つけて納得。
で、納品一番乗りで弾かせていただく。
KEYSTONE : SJ Cutaway (Wenge)
Year : 2014
Top:Solid German Spruce (Moon Wood)
Side & Back:Solid Wenge
Neck:Honduran Mahogany
Finger Board:Ebony
Bridge:African Blackwood
Bracing:Scalloped X Bracing
Back Construction:2p
Neck Width At Nut:1-3/4"(約44.45mm)
Scale Length:25.4"(約645.16mm)
Tuning Machine:Gotoh SGV510
Rosette:Wood / 3D Original design
、、、エロい、、、、
この方が作るギターの曲線は、ものすごくそそられるものがある。
日本橋芳町の芸者といった風情がする柳腰のギターだ。
音も実にエロい。
低域の倍音の量が尋常じゃない。
といってもだらしない音ではなく、プリップリだ。
モッチモチのムッチムチの若い娘のでっかいお尻がひざの上にある、という感じだ。
弾いていて脈拍が上がる、、、、、ヤバイ、、、
「フレットがスレンレスなんですよ。」
えっつ???
竹造から教わった弾き方の一つだが、にぎったコードのトップの音だけにビブラートをかけるというクセがついている。
そのビブラートがあまりにも気持ちよすぎて酔っていた最中だった。
察していただいたらしい。
背筋に電気が走った。
そして、お話を聞かせていただく。
なんだかんだ、いろいろと、、、、
実は、こういったことにギターを弾く魅力を感じるのだ。
楽器屋に行って、そこにあるギターを端から端まで弾いても、そこには作った人の意図したことが解ることはない。
作った人がいて、弾く人がいて、言葉では表現できないコミュニケーションがあって、ギターが存在する。
人の作ったギターを感じることができる。
ルシアー物は、ものすごく人間くさい。
だから個性の無い工場物は、良く売れるのだ。
それは料理といっしょで、そのへんのファミレスで食うか、25年いっしょにいるカミさんが作った料理を食うか、に似ている。
不思議なもんだが、好きになったギターは、作った人も好きになる。
その逆かもしれないが。
ステンレスか~気持ちいいな~
音切れがしない滑らかなビブラートに我を忘れる。
でもコントロールがシビアだわ。
Σ( ̄ロ ̄lll)
あっという間に約束の時間が過ぎていた。
店長どうも、、
西さん、またどこかでお会いしましょう。
ありがとうございました。
後ろ髪を引かれながら店を出る。
都会の喧騒は、梅雨時の鬱陶しさを増していた。
そうだよ、人事異動になって疲れている場合じゃない。
また近くなったんだから、来なきゃ。
楽しみが戻ってまいりましたね。
ふふふ、、、
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