Squier Precision Bass by Fender Made in Japan(1983年)
類は友を呼ぶと言いますが、まさしくそんな感じのog3ち。
入れ替わりに我が家へやってきました。
ご覧の通りすでに半バラです。
前のと同様に現場復帰を御希望でありますが、今回のは電気系なので動揺します(笑
で、よく見ると、、、、
コレってどこかの遺跡から発掘されたの?ってくらい、、、
錆びてる、カビてる、腐ってる
という三重苦。
ポッドにいたってはビクとも動きません(T_T)
ここまで来たら全バラだろ~
って、おいおい、きつくも緩くもなく、すぅ~っと抜けた。
まるで桐箪笥の引き出しのような気持ち良さ。
比べちゃイカンが、前のとは雲泥の差だろ。
日本のクオリティって凄いな~
と感動するが、、、
おや?
ちょっと待て!
ポケットにDスタンプ
ネックDateは1982年12月11日
シリアルJV=Japan Vintage
ヤバイ!
フジケンの初期ものだ!
と、冷や汗かいて、一旦手を止め、調査に入る。
Fender Japanに関しては、言わずもがな。
周りにたくさんの信者がおりますので、下手なことを書くと多くの友達を失いかねないし炎上するのでやめます(爆
でもこの個体のことは、ちゃんと知らないとリペアできんぞ!
と思う、私は病気かも知れません。
半日かけて調べてみました。
1983年Fender Japan Vol2のカタログには無いカラーなんです。
ということはSPB50(¥50,000)では無さそう。
Fender公式のカラーチャートによれば「Candy Apple Red」
同年その後に発行されたSquier by Fender JapanのカタログにスペシャルカラーとしてCandy Apple Redが追加されていました。
ってことでSPB55(¥55,000)に確定ネ
なんだよなんだよ、せっかく調べたのに、たったの¥55,000かよ
ってバカにするのは日本人だけ(笑
海外での評価は、メチャクチャ高いんです。
ミントコンディションだったら当時の価格の3倍以上で取引されてます
ヤフオクのミソクソ相場がとても悲しいです。
気を取り直し、交換パーツを探すんですが、これ、一番面倒くさい。
ポッド、ノブ、ビス、ワッシャーの規格やらサイズまで。
ミリだインチだと、ノギスで測って気が狂う。
ザグリにちゃんと収まらなきゃならんし、ピックガードもきちんと取り付けたいよね。
そんなのに負けません、私は。
色々買ったさ!
すでに終わった気分ですが、これからが始まり。
バラし始めたら、嫌な雰囲気が、、、、
(;´Д`)
見た瞬間、ピックアップカバーを外して洗面所に走ってました(笑
裏側がベトベトで、どう見ても人間の手脂じゃない。
何か甘い飲み物をこぼした跡のようです。
ウタマロをブっかけて歯ブラシでゴシゴシ洗いました。
あぁぁ~
ハズキルーペと時間をかけてチョコチョコ削り落とします。
まだ茶色く錆びているように見えますが、真鍮製のプレートなのでコレは酸化皮膜です。
内部が保護されて強度の低下を防ぎます。
要するにコーティングと同じ。
十円玉を思い出しましょう。
信じられない人は、せっせと磨いてください。
きっとまた同じ色に戻りますから(笑
ちなみに私は無機分析化学研究室におりましたのよ(爆
そして錆を取って磨いてピックアップカバーをかぶせると。
どうだ!!!って感じに蘇りました。
ついでにビス類も全部磨きます。
激落ちくんクロスは、とても優秀です。
仕上げは#1000のペーパーで。
こびりついたのも丁寧に落とします。
ついでにボディも磨いて、ブリッジも分解、清掃ピッカピカ。
誰がどう見ても、もうこんなの全部変えちゃえ~
ってなるんでしょうけど、ヤレたとはいえちゃんと現存してきたからには、ヤレ感のまま生かしてあげたほうが、ヤレた音に味があると思うのは私だけでしょうか?
このJVは厄年ですから(笑
電装系は、お手の物なのでチョチョイのチョイと交換。
組付けちう。
フレットと指板を磨いて。
ついでに、、
悩んだんですがペグには、手を付けませんでした。
遊びが多すぎてガタがきてます。
いずれ交換になるでしょう。
今回は、予算の関係で見送りです。
ここで調査その2。
肉眼では、殆ど見えません。
というか、わかりません。
画像を作るのにスゴく苦労しました。
矢印のところに2本の線が僅かに見えます。
クリックするとでっかく見えますので、老眼の人はどうぞ。
実は、このボディは3枚の木材(カラログによるとアッシュまたはアルダーとなっていますが木目が見えなないのでわかりません)からなる集成材なんです。
ブログをちょっと戻ってください。
ネックポケットにDのスタンプがありました。
フジゲン製のFender Japanには、ネックポケットに、S、A、B、C、Dと5種類のスタンプがあるとのこと。
それぞれがボディのグレードを表している、と。
もうちょっとググるとSquierはDとの画像を発見しました。
なるほど、それで安いのか~と?
なんだか可愛そうですよね。
集成材を作るということは、工数が増えるということです。
同じ工場、同じ工程の中で時間と人件費が、よけいかかっているのに安いというのは、けっこうお得ですよね。
ソリッドボディと並べて鳴らして、ブラインドテストをしたら分かる人は、絶対にいないと思います。
やっぱりSquierじゃぁな~~って思ってる多くの日本人は、気づいてください。
それ、ただの錯覚ですから。
最後にポートレート
後ろ姿は色っぽいぜ!
先日のジャベに比べると、柔らかく奥ゆかしい音です。
それは、ボトムを支える音。
好きなんですよね。
Gordon Edwards
いっぱいいっぱい弾いてもらえよ~~~
また会おうぜ!
じゃぁな~~
https://www.facebook.com/og3power
| 固定リンク | 0
コメント