カテゴリー「ギター巡礼」の記事

K.YAIRI YW-7000-12(1981年)

リペアは続くよどこまでもwww
掲載許可が出てますので、うやうやしくUPします。

我が家にやってくるのは、どいつもこいつも困ったヤツばかり(笑
いつものように調べまくるのでありますが、リペアよりも時間がかかるんです(爆

私の曖昧な記憶が正しければYWは2000までしか無いのだ。
じゃ7000って何さ????
あやうく迷宮入りしそうになりましたが、手元が狂ってYW-700と検索したら出てきましてね
(^^ゞ

どうやらコレの12弦仕様らしい。
ちゃんと見たら弦が多いだけじゃなくてちょっと違う
YW-700はローズウッド指板ですが、YW-7000-12は、なんとエボニーなのであ~る(凄

Top:Solid spruce
back and sides:Coral rosewood
Fretboard:ebony with a “tree of life” inlay, and abalone
Bridge: Ebony

12弦って日本では新品でも中古でも見かけることはすっごく少ないんです。
やっぱ、需要が少ない?演奏者がほぼいない?めんどくさい?からでしょうか?
これもググると出てきますが評価格が低くてとても悲しいです(涙
ところがビックリ米国だとミントコンディションがヒットします。
ほぼ収集家向け?で30万だと?!?!
さすがギターの国ですね、、
ブランドだけで値をつける中古楽器屋は見習ってほしいです。

はい、、
ずいぶん引っ張ってしまいましたね
早く見たいでしょ?

ホラ
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次は凄いぞ!
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毎日コイツを抱いて眺めて呑む酒は超美味い!
、、、、もとい、、、、

リペアするところは、ありません。
/(^o^)\

ご依頼はピックアップをつけてくれということでした。
すでに何かついてるけど?
ラジヲみたいな音だそうで。
フーンナ~ルホド
でも12弦でしょ?
12弦用のアンダーピエゾってあるけど、穴開けるのもったいないし、そもそも私がイヤです、、
てなわけで選んだのは L.R.Baggs HiFi

順調に行くか、と思いきや、付属の治具で取り付けるとボールエンドが当たってしまう。
12本も弦があるから狭いんですよね。
悩むこと数日、、、、

依頼主はバリバリのロッカーです。
実はこの方のサポートギターを1年弱やってたことがありましてね。
男の見本のような声なので、どっぷり惚れてまうんですわ。
ロッカーなんですが、弦のタッチはすごくソフトできちんと音を鳴らす人です。
しかも使ってるピックは「ナイロン」
めったに見かけません、、、
じゃそこをゴールにしようっと

言うわけで、治具は使わないで再開
そして2つのセンサーのベストポジションを探す日々が続くよどこまでも、、、、、

あぁ、、ゴールはどこだ?!?!?!?

うぉ~~んじゃ~サドルも作ってしまえ!?!?!
やっぱバッファローだ!

って、依頼主の常用は本人と同じくらいカッチョエエG社の黒ピカJ
ステージでいっしょに並んでも映えなきゃ気がすまないワタシ(爆
それ~磨くぞ~~!!!!!

閑話休題

リペア記録はコレにておしまい。

それからどうなったか?というのは「平間やすお」のライブをご覧になってください。
おそらくこの記事はSNSに転載されると思います。
スケジュールはその先をご覧ください。

気になるでしょ?
ワタシも気になります💕



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VG-03C(2000年)

ネットで検索してもなかなかヒットしないVG。
代理店のは出てくるけど、欲しい情報が無いんです。
そもそも寺田楽器は、HPも自社直販も無いし。

ここを覗く方であればご存知のはず?
でも知らない人のほうが圧倒的に多いのが「OEM」
興味のある方はWikiを御覧ください。

実は、数年前もリフレットの依頼がありました。
自分のギターは、何本もリフレットしてきましたケド、、、
でも友人が大切にしているギターは?
と言われれば、そこまでの自信はありません。

依頼主の友人は、ハコでのライブだろうが公園だろうが海だろうが山だろうが飲み会だろうが、どこに行く時にもこのギターを背負ってます。
これしか持ってないのかな?
と思ったら、他にもけっこう持ってる不思議な人。
よほど気に言ってるのかも知れません。
中古に出しても値がつかないほど弾き倒されているギターです。
長年ギター弾いてますが、こんな状態になるまで可愛がられたギターは見たことないです。
なので、ちゃんとしたショップに出したら?って
まぁかなりのお値段になるでしょうけど、、
だったらもう捨てちゃって新しいの買うわって?
そこまで言われれば、ね、、、
と、屋台で呑みながら(笑)

ネットで調べる毎日。
でビックリ!

Top:Solid Spruce
Side & Back:Solid Maple
Binding:Flame Maple
Finger Board & Bridge:Ebony
Neck:One Piece Mahogany
Finish:All Lacquer

20数年前に6万数千円で購入とのこと。
えぇ?ウソだろって!誰でも思う天下無敵の寺田楽器!
実は、今でもロングセラーです。
仕様は違えど¥297,000で販売されてます。
寺田好きのog3としては、清水の舞台でハチマキとフンドシを締め直したつもりで引き受けました。


でだ、
受けてビックリ、、、、
リフレット?どころの騒ぎじゃない、、
弦があたってフレットに溝ができた、、、
だけではなく、御自身の指がフレットを削っていた、というは初めて見ました(驚)
何千年もかけて波が岩の形を変えてゆくような雰囲気です(爆
知らない方は、きっと牛のようなクッサイおっさんなんだろ?と思うかもしれませんが容姿端麗なイケメンです。
なので画像はUPいたしません(爆

当然のごとくナットも交換。
牛では無いので?TUSQの澄んだ音にしました。
サドルは御本人はいじっていたのでピッチを合わせながら再成形。

困った塗装はラッカー、、、
どこにも輝きが無い、、、、
試しに専用ポリッシュで拭くと2層目のウレタンが輝きます。
これはUPしようね(笑
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全部磨いたら腕がパンパンで翌日は筋肉痛だったぜ(笑


もしもショップに出していたら、かなりコンディションが変わるはず。
今まで通りのパフォーマンスはできないと思います。
でもなるべくソコは変えないでリペアしたい。
ずっとそんな気持ちでギターと向き合ってました。
なので感性に触れる場所は細心に、どうでもよいところはとことんどうでも良くリペア。
{い~のか?こんなんで?)
しかし仕上がりは自画自賛(笑

とにかく苦労ずくめの一ヶ月。
どんなんだったかは、とっ捕まえて聞いてみてください。
25年間も同じ楽器を愛せる人です。

御本人がUPしていた画像を無断転載しておきます(爆
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YAMAKI F-150(1973年)

自動車に例えれば「ワンオーナー」
よくぞ手放さずにいてくれた!
と、アコギ好きな私は、心から感謝したい
のですが、、、
30年くらい、ぽったらかしていたらしい
(^_^;)

とは言え、既に当時の購入価格を超える大金をかけてリペアされていました
その愛着は、並大抵ではありません

しかし、そのリペアに満足していないとのこと
うん、それ、スゴく良くわかります

実は、以前も我が家にやって来ましたが、お茶を濁す程度のことしかできなかったんですよ
それなりのプロがやったリペアにケチをつけることになりかねない
そこには、守らなければならない何かを感じてしまったのです
依頼者も何かを感じたのでしょう
しかし、またこのYAMAKIがやってきました

「もう~好きにしてください!」
と、ありがたい言葉を頂戴したので心置き無くやらせてもらいました
あぁ気持ちが引き締まる思い

リフレット、ナットとサドルが新調されていました
真新しいフレットは、気持ち良いね~
でも、ナットとサドルは、、、、、、、
う~~~~~ん
ど~しよ?

新規で作ってもOKだったんですが
ギターケースには、当時のナットが入ってましてね
なるほど!これか!と
意地で?真骨頂で?(爆
再整形&弦の当りを気が済むまでやり直しましたとさ(笑

そもそも1973年のYAMAKIは、ちゃんと鳴るのか?ってほどの頑丈な作り
太っとくて頼もしいほどの力木
もちろんスキャロップなんて入ってないし
ネックエンドの三角形ブロックは、ナニコレもの
YAMAKI愛好者は、これを梁と呼ぶらしいです(笑
そのせい?経年の木痩せ?
かどうか分かりませんが「もと起き」じゃなくて「もと反り」していました
僅かなのでそれが気になるか、ならないかは本人しだい
しかし、これは私には治せんなぁ~
かなりの大工事になるし
そもそも15Fより上なんて常用しないだろから、14Fまでちゃんと使えりゃいいのよ
ということで、毎日音を出しながらロッドをチョコチョコといじる

じっくり弾いてみると
眠っていた時間が長かったからなのでしょうか
実重量よりも、しっとり重く感じます
まだ含水量が多いのかな?
音の立ち上がりは、遅く、鈍い
しかし余韻は、深く長くとても素晴らしい
古都のお寺の鐘のような、無心の気持ち良さが響きます
これからの弾き方しだいで、まだ音が育つギターです

もしそれ以上を求めるのであれば
きっと名だたるショップへと持ち込まれるでしょう
ギターは、大衆楽器です
願わくば再びココに戻ってきて欲しい気もします

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おまけ
ボディと力木に間に張り付いていた紙
新聞紙らしいのですが、これを接着剤のガイドにして力木を貼り付けたものと思われます
剥がし忘れたのかな?
工場は、かなり忙しかったんでしょうね

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Fender Japan Stratocaster ST54-900(1990年)

続く時は、続くもんです。
またもやFender Japan
Squier Precision Bass の次は、なんとStratocaster
(@_@;)

ヘッドだけお見せしますね。
ココだけでほとんどの方は、おわかりいただけると思います。
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依頼主によると、実家に置きっぱなしの放ったらかし子だったということです。
現場復帰を御希望とのこと。
とはいえ、ちゃんと音は出るし、弾こうと思えば普通に弾けます。

ただし、、
ビス類や金属製のパーツは、汚れたり、くすんだり、錆びたりしてます。
塗装は、やや軟化していて何とな~くベタつくし、、、
優しく抱っこしてナデナデするのはちょっとどうかな?って感じ(笑
依頼主は、と~っても綺麗好きな方なんだと思います。

なので現状の画像はここまで
m(__)m
今回は、もったいぶってます(爆

ということでバラします。
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はい!ご覧のとおり。
いつものように、ここで手が止まります。

「S」スタンプということは最上位機種ですね。
ネックデイトは1989年8月26日
「H」や「I」のスタンプや628?829?なる文字は、わかりません、気にしません。
確かな情報をお待ちいたします。

ということで1990年のカタログを漁ることに。

エレキギターの場合は、けっこう簡単にヒットします。
それだけ小僧が多かったということでしょうね(爆
「Fender Japan Stratocaster ST54-900」
あっさり判明しました。

そして驚きのスペック、、、

ボディはAlder
ネック、指板はご覧のとおりワンピースのMaple
21フレット 184R
スケール25.5 inch
ピックアップは、Fender USA製のST-Vintage x 3
コントロールポット、セレクタースイッチもFender USA製
ということは、中身ごっそり全てFender USA製 なわけです。

ほったらかし子は、オリジナル状態の半玉でした。
見たいでしょ?
見せてあげます。
水揚げしちゃってスンマセン
m(__)m

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ピックガードのネジだけ錆びが目立つから交換するはずが、、
インチサイズのオーバルヘッドなるヴィンテージ Fender純正
在庫無し、、、、
ピックガードは、オリジナル当時のペラッペラの塩ビなので、ぶ厚い3プライ用のネジを無理やり押し込んだら絶対割れるよね。
ということで、ネジ類ペグ他金属パーツは、1個1個全て手磨き。

そして、ここでギブアップ
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シリコンオイル漬けにして超音波洗浄機に入れてみたけど、固着していてウンともスンとも、何とも動かず
(T_T)
依頼主に一報入れてFENDER AMERICAN VINTAGE STRATOCASTER BRIDGE SADDLESを購入しました。
比べてみると刻印の向きが上下で違うんですが、おわかりの方は御一報ください。

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↑メッキの質感が若干違うのが残念、、、、

そして軟化して何となくべとついている塗装は、ご存知のラッカー塗装です。
ケース内での長期放置?で湿気た?
10日ほど自然乾燥したら、いい感じになったのでポリッシュで磨きました。
Freedom Custom Guitar GLOSSING POLISH
これはスゴく良い!超おすすめです!

ここから先は内緒(笑
Stratocasterという楽器は、演奏する人の数だけ調製方法やセッティングがあります。
それは、全て正解です。
自分で弾きながら、ちまちま調製して、良し!コレだ!と思ったところで終わりにしました。
依頼主は、とても喜んでいました。
それも一つの正解かも知れません。


組み付け前の画像をUPして、この記事を終わります。

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Squier Precision Bass by Fender Made in Japan(1983年)

類は友を呼ぶと言いますが、まさしくそんな感じのog3ち。
入れ替わりに我が家へやってきました。

ご覧の通りすでに半バラです。
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前のと同様に現場復帰を御希望でありますが、今回のは電気系なので動揺します(笑

で、よく見ると、、、、
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コレってどこかの遺跡から発掘されたの?ってくらい、、、
錆びてる、カビてる、腐ってる
という三重苦。
ポッドにいたってはビクとも動きません(T_T)

ここまで来たら全バラだろ~
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って、おいおい、きつくも緩くもなく、すぅ~っと抜けた。
まるで桐箪笥の引き出しのような気持ち良さ。
比べちゃイカンが、前のとは雲泥の差だろ。
日本のクオリティって凄いな~
と感動するが、、、

おや?
ちょっと待て!
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ポケットにDスタンプ
ネックDateは1982年12月11日
シリアルJV=Japan Vintage

ヤバイ!
フジケンの初期ものだ!
と、冷や汗かいて、一旦手を止め、調査に入る。

Fender Japanに関しては、言わずもがな。
周りにたくさんの信者がおりますので、下手なことを書くと多くの友達を失いかねないし炎上するのでやめます(爆
でもこの個体のことは、ちゃんと知らないとリペアできんぞ!
と思う、私は病気かも知れません。

半日かけて調べてみました。
1983年Fender Japan Vol2のカタログには無いカラーなんです。
ということはSPB50(¥50,000)では無さそう。
Fender公式のカラーチャートによれば「Candy Apple Red」
同年その後に発行されたSquier by Fender JapanのカタログにスペシャルカラーとしてCandy Apple Redが追加されていました。
ってことでSPB55(¥55,000)に確定ネ

なんだよなんだよ、せっかく調べたのに、たったの¥55,000かよ
ってバカにするのは日本人だけ(笑
海外での評価は、メチャクチャ高いんです。
ミントコンディションだったら当時の価格の3倍以上で取引されてます
ヤフオクのミソクソ相場がとても悲しいです。

気を取り直し、交換パーツを探すんですが、これ、一番面倒くさい。
ポッド、ノブ、ビス、ワッシャーの規格やらサイズまで。
ミリだインチだと、ノギスで測って気が狂う。
ザグリにちゃんと収まらなきゃならんし、ピックガードもきちんと取り付けたいよね。

そんなのに負けません、私は。
色々買ったさ!
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すでに終わった気分ですが、これからが始まり。

 バラし始めたら、嫌な雰囲気が、、、、
(;´Д`)
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見た瞬間、ピックアップカバーを外して洗面所に走ってました(笑
裏側がベトベトで、どう見ても人間の手脂じゃない。
何か甘い飲み物をこぼした跡のようです。
ウタマロをブっかけて歯ブラシでゴシゴシ洗いました。
あぁぁ~
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ハズキルーペと時間をかけてチョコチョコ削り落とします。
まだ茶色く錆びているように見えますが、真鍮製のプレートなのでコレは酸化皮膜です。
内部が保護されて強度の低下を防ぎます。
要するにコーティングと同じ。
十円玉を思い出しましょう。
信じられない人は、せっせと磨いてください。
きっとまた同じ色に戻りますから(笑
ちなみに私は無機分析化学研究室におりましたのよ(爆

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そして錆を取って磨いてピックアップカバーをかぶせると。
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どうだ!!!って感じに蘇りました。

ついでにビス類も全部磨きます。
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激落ちくんクロスは、とても優秀です。
仕上げは#1000のペーパーで。

こびりついたのも丁寧に落とします。
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ついでにボディも磨いて、ブリッジも分解、清掃ピッカピカ。
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誰がどう見ても、もうこんなの全部変えちゃえ~
ってなるんでしょうけど、ヤレたとはいえちゃんと現存してきたからには、ヤレ感のまま生かしてあげたほうが、ヤレた音に味があると思うのは私だけでしょうか?
このJVは厄年ですから(笑

電装系は、お手の物なのでチョチョイのチョイと交換。
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組付けちう。
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フレットと指板を磨いて。
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ついでに、、
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悩んだんですがペグには、手を付けませんでした。
遊びが多すぎてガタがきてます。
いずれ交換になるでしょう。
今回は、予算の関係で見送りです。
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ここで調査その2。
肉眼では、殆ど見えません。
というか、わかりません。
画像を作るのにスゴく苦労しました。
矢印のところに2本の線が僅かに見えます。
クリックするとでっかく見えますので、老眼の人はどうぞ。
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実は、このボディは3枚の木材(カラログによるとアッシュまたはアルダーとなっていますが木目が見えなないのでわかりません)からなる集成材なんです。
ブログをちょっと戻ってください。
ネックポケットにDのスタンプがありました。
フジゲン製のFender Japanには、ネックポケットに、S、A、B、C、Dと5種類のスタンプがあるとのこと。
それぞれがボディのグレードを表している、と。
もうちょっとググるとSquierはDとの画像を発見しました。
なるほど、それで安いのか~と?
なんだか可愛そうですよね。
集成材を作るということは、工数が増えるということです。
同じ工場、同じ工程の中で時間と人件費が、よけいかかっているのに安いというのは、けっこうお得ですよね。
ソリッドボディと並べて鳴らして、ブラインドテストをしたら分かる人は、絶対にいないと思います。
やっぱりSquierじゃぁな~~って思ってる多くの日本人は、気づいてください。
それ、ただの錯覚ですから。


最後にポートレート
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後ろ姿は色っぽいぜ!
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先日のジャベに比べると、柔らかく奥ゆかしい音です。
それは、ボトムを支える音。
好きなんですよね。
Gordon Edwards

いっぱいいっぱい弾いてもらえよ~~~
また会おうぜ!
じゃぁな~~

https://www.facebook.com/og3power


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Fender Jazz Bass(1976年 )

現場復帰させて欲しいという依頼で我が家にやって来ました
誰が見ても歴戦練磨のJazz Bass。
いたるところにリペアが施されており、長い長い物語がありそうな予感。
何故そうなったのかをじっくり語り合うことにしました。

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金属系のパーツはブリッジ以外全て交換されていました。

あたりまえですがペグは交換されています。
何故かヘッドが削られていて、再塗装してありますが、新旧の地色がよ~く分かる。
一体どんな理由がでそうしたのか?ハゲるほど考えても白髪頭なので全くわかりません。
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もちろんリフレットも(何度か?)されています。
面白いのは19フレットが僅かに高い。
う~んこれはスラップするのを見込んでの仕業か?

メイプネックなので再塗装してありますがやたら分厚く、塗装というよりも舗装といった感じ(笑
ブリッジは上げられるだけ上げてあるけど、弦高はほぼゼロといった状態。
ネックはやや逆反りだし、、、
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1974~5年から変更された3点止め。
ネックの色が違うのは再塗装したから?
賛否両論のマイクロティルトアジャストメント。
面白がってかなりイジられてます。
どう見てもネックの仕込みが変だし。
怪しい雰囲気がプンプンにおうにおう。

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も~こんなのバラして見るしか無いだろ。
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画像は、すでに清掃した後のものでゴメンナサイ。
グリスアップしてありました。
ただし、それが適正なのか過剰なのか分かりませんが、埃やゴミが付着していて見ただけで反吐が出るほど。
まぁセッティングも凄いことになっていたわけでして。
悩みどころ満載。
もう~いたたまれなくて撮ることなどすっかり忘れまてした。
プロショップだと超音波洗浄するんだろうけど、それをやったらメッキが剥がれて錆が出そうな雰囲気。
激落ちクロスなる超極細繊維(マイクロファイバー)の布で優しく拭き拭き。
ぶっちゃけこっちのほうが時間がかかるんですけどネ。

で、コレな
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笑える方は笑ってください。
知っている方は、わかっていると思いますが、3点止めのジョイントは精度が悪くガタつくので、経年で痩せた分、そのすき間にピックをちょん切ってシム代わりに貼り付けてありました。
いつどこで誰がこのリペアしたかは不明です。
これで7~80%くらいは、ネックが治まっているのが不思議。
日本人的に考えれば、コレを取っ払って新しくシムを作り、綺麗にやり直すと思います。
でもあと2~30%治せれれば良いわけです。
リスクとコストと手間を考えれば、そっちのほうが楽器の状態を維持できると判断。
og3的には後者を選びました。

ただし、、
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ネックのセンターと仕込み角を合わせるのに、どんだけ苦労したことやら。
ぶっちゃけこっちのほうが大変だったかもしれません。
それでも、やっちゃったさ。

ついでといっちゃ~なんですが
見るに見かねてブリッジも全バラ清掃。
弦高調製、オクターブチューニング。
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悩んだ挙句、トラスロッドはいじらないままで。
年月を経て形が変わったものなので、ちょっくらちょいと治るわけじゃない。
熱を加えたり、無理な力をかけても楽器が悲しむだけ。
弦を張ってテンションと時間をかけたら戻ると確信。
予想が当り約一週間ほどでドンズバに!
これは冥利に尽きる。

これで終わりかと思いきや。
現状はミディアム。
オーナーはライトをお望み。
というわけで弦を張り替えた後に調製を全部やりなおす。
これもリペア好きなog3のサガ(笑

でまた一週間、弾きながらちょこちょこ治してイジる。
全然嫌いじゃないぜ!
だからキリがなく、延々続く暇つぶしがてら楽しい毎日。
とはいえ、私的にはGoooDな弾き心地。
1976年製のFender Jazz Base
同じナチュラルカラーで1977年のはマーカス・ミラーが
そして1967年製のは、かの伊藤広規さんが愛用してます。
あぁ返したくない気分。

い~かげんで納品しろ!と催促の電話がかかってきた(爆
晩酌もソコソコ、迎えの車に乗って納品。

Untitled

プロ・アマ問わず、リペアにはこれといった正しいルールが存在しません。
そのオーナーがどういうふうに弾くか?でゴールが異なります。
弾くことを生業とするプロであれば、信頼性と精度の高いパーツへと交換するでしょう。
そうでない場合、希少価値を重んじて、出来る限りオリジナルを保ったままで置くのが良いと思われます。
とはいえ「木」なので置かれた環境で少しづつ状態が変化するはず。
毎日手に取り、通電して音を出し、弾き心地を確かめみるのが一番。

ネットをググると、このテの情報は山のように出てきます。
それは、全てリペアマンの主観によるもの。
例外にもれず、私も主観でリペアします。
それが正しいか否かは、誰も答えを持っていません。

オーナーがどれだけ満足するかは、、
楽器への「愛」だと思います。

https://www.facebook.com/og3power

 

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松岡良治作M30

我が家に、またぶち壊れたギターがやってきた
(;^_^A
このブログを覗く?人には、いまさら説明不要だろ(笑)

ギターを弾きたい!
と思ったガキの頃
さて、ど~すっか?
そうだ!楽器屋に行こう!
おぉ~~いろいろあるな?
がんばりゃ買えそうギターもあるぞ
よっしゃー!

ってな具合で
せっせせっせと小遣いを貯め
なけなしの金を握りしめて買えるギターである

ギター教室で習うことができる恵まれた環境に育った人は、きっと新堀?
以下の平民?なら松岡良治?ではなかっただろうか?(謎)
それ以下の筆者の場合はコレだったわけだが、、、

志を持って始めた時
誰しもが必ず手にしたのは初級~中級者向けのギターだろう
手に入れた時は、きっとワクワクしたはずだ

思春期に弾くことの楽しみを感じた者は
そこから新たな感性が生まれる
上達と挫折を繰り返し
そして手にする楽器が変わってゆく

ここにある壊れた古いギター
そのまま弾く人を失えば
自然へと帰ってゆくだろう

当時のギターは、塗装した上にブリッジを張る
鉄弦ではないので強度は問題ない
また価格を抑えるために、塗装を剝がすという工程を省くためでもあろう
その分、安くなるのでそれはそれでありがたい
でも、やっぱり時が経てば剝がれる
持ち主は成すすべもなく、そのままケースへと


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きちんしたショップに依頼して治すのであれば
おそらく買った時を超える金額になるはず
この先どうするかは、悩ましい選択だ
様々な想いが詰まっている
作った先人たちの知恵と技の上に今がある

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コイツの場合、ブリッジ両端は塗装ごと木肌が持ってかれている
真ん中は、圧着不足で接着剤が浮いたまま残っていた
なわけで、チマチマと剝がしたり、均したり


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新たに弾く人のために、レギュラーからレフティーへとナットとサドルを作り替えた

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私は、その道のプロではない
しかし、また一つの命を救った気がする


シダートップ
きっと良い音がするよ

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Fender Japan Stratocaster(2014)

この数年、アコギの修理を頼まれることがしばしば、、、
というか、けっこうある(謎)
なんでやねん!

私は修理のプロでは、ございませんのよ(笑)
でもまぁ、むげに断れない
ごく親しい友人からの、しかも安物or古い日本製のアコギに限って、細々と、コソコソとやっております

しかし、親しい友人という人種は、時として図々しく(笑)エレキギターまで持ってまいりましてね
まったく困ったもんですわ

ナニ?ヴォリュームにガリがあるって?
ポッド交換?だと?
はんだ付けくらいだから、ま、いっか、と安易に引き受けてしまう

気が乗らないので4~5日ほっぽらかしてましたが
重い腰を上げて
よっこらしょ
といいつつも、けっこう面白かったので、今回はブログにUPす


御開帳、、、、


Dsc00123


お、おい、、

Dsc00118

き、汚ねぇ~~😵
あのな~コノヤロー親しき中にも礼儀ありってもんだぞ😠
と、つぶやきながらバラす

ちょちょいのちょい
ネジ8本外してホレッ
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え~っとヴォリュームは?
これだな?
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持ち主本人が交換用に買ってきたポッドと比べると、、、
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こーゆー物は「大は小を兼ね」ないんだよ!(泣)


規格は合ってるから許せるけど、シャフトの長さが全然違ぇぇ!
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ど~すんだ!?!??
しょうがないから在庫という名のガラクタをあさる63歳のog3

それにしてもよく同じ径のワッシャとナットがあったもんだ
よし!
これで下駄をはかせよう
ゴミも転じて宝となるのである
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100均で買ったノギスで正確?に測る
12mm出てりゃいいのね?
ハヅキルーペのお世話になりながら、、、、、
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ペーパーでこすってフラックス塗って  はんだ付け
30Wのじゃ、ちょっとしんどいな、、、
でかい分アース線がとどかないからまとめてしまえ
まぁいい出来映えだ
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組付け~
いい感じじゃん
フフン
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ノブを取り付けで完成~~~
と、いきたいところだが

磨いてしまう悲しいサガ(笑)
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「黒」という色は、一番派手な色だと思う
すべての色が交じり合っているからだ
若い奴らだと、泥だらけになりながら、流れる汗を飛び散らせて弾くのがカッコいい
しかし、ある程度の年齢を超えると、そこに何となく清潔感が無くなるのだ
実は、そこから本当のカッコ良さが始まる
使い古されていても、手入れをしてピカピカでいること
楽器も人もそうでなければオシャレじゃない
今年、武道館で100回目のライブをした「彼」を見てみろ
あれがカッコいいんだ

Fender Japan Stratocaster
シリアルナンバーだと
2014年製
神田商会が請け負ってダイナ楽器が作った逸品
アンプが無いのでオーディオインターフェースに繋いで弾いてみる
煌びやかな高域はそれほど無いが、私的には優しく聞こえてくる
その分、低中域の表現力が素晴らしい
アコギ指力で弾いても全然問題ないのね(爆)

ちょっとほしくなってしまうわ
たまにはエレキギターもいいもんだな~

若がえる気がする

ということで、元気に生きております

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御茶ノ水界隈~外伝

もう書くことはないと心に決めていたにもかかわらず、つい書いてしまう病的な備忘録(笑)

あれからずいぶんと時は過ぎ、もう例のオーナーと同じくすることは無くなりました。
自分の人生を変えるほどの経験をさせてくれた方へ心から感謝いたします。

現在、ことギターに関しては、これといって目新しい、珍しい、刺激的な個体に出会うことも無く、既に自らそれを欲しない年齢になったんだな、と思っています。
もう手元にあるもので充分であり、平穏に日々をおくってきたはずですが。。。

実は、我が家には、親の悪影響を全身に浴びた娘がおりまして。
ブログをググれば既出なんですが、左利きなもんで、ギターには全く恵まれず。
まぁでも、大枚はたいて買ったヤイリのWYを弾いておりますし、レフティーの竹ギターなど、他数本所有しておりますが(謎)
すごく書きにくい文章になってますm(_ _)m

で、もっと書きにくいことに、私から見て、コイツ、けっこう上手くなってるんですよねぇ、、、、
「これから先」が「ある人」は「その未来」を「奏でる」「楽器」が欲しくなるのは、ごく自然なことです。
私が、あ~でもない、こ~でもない、と話しても、所詮右利きのお伽話にしか聞こえないのです。

久しぶりにググってみたレフティーギター。

えぇ?あぇれ??ナニコレ????
が、ヒット(爆)
レギュラーでも弾いてみたくなる新品の数々。

おもれ~!
おいおい、どうよこれ?
試奏したい!
てな具合で、久しぶりに御茶ノ水へ。

そこは駅前の某K沢楽器
M社の日本代理店です
ひところは珍しかったオールマホですが、コロナ禍?で大量に生産されたらしいの?(笑)

とりあえず店内で放牧し
私は知らんぷり
いろいろ会話の末、拉致され2階へと
そこで娘が弾いていたのは
D-15M Lefty¥187,000
甘く柔らかで、ふくよかな鳴り
私が弾くと?弾きすぎるから?いやらしく聴こえてしまうけど、娘の手だとちょうどいいのね。

低音を軸に指弾きされているので、やはりDですよね、、と店員さん
すごい!たいしたもんだ!さすが天下のK沢だ!
確かにその通りです。
私でもそう思います。
が、名札にはウクレレ担当と書いてありました(謎
いやいや、今引いてるのも胴厚のシダー&マホなので、同じ傾向でなくても
違うほうが、いいんじゃない?
もっと上手くなると思うけど?
00とか?どうなの?
え?いきなりですか?
それお父さんの趣味でわ?
ええ、そうですよ!

00-15M Lefty¥187,000
登場す。
かっわいい~
サイズ感GoooD
ナローレンジで立ち上がりが良いから、タッチがよ~く分かる。
指先にちゃんと音がついてくる。
もし私が買うのだったら、間違いない。
難しい顔してる娘を見て
あ~でも~
と、、持ってきたのは

000-15M Lefty¥187,00
言わずとも
あぁこれな~(^^)
うんそれな~
いい感じだ
曰く今日イチと言っていたけど

どこからともなく登場した
D-28 Standard Lefty¥379,000
1本のみ入荷だと!?
やはりこれが、と店員氏
そりゃそうでしょ~よ
王道ですから
いきなりゴールに連れて行かれるんかい?
弾いてる娘の目はすでに逝ってるし(笑
「すごく上手くなったように聞こえる」とさ

そしてダメ押し
000-28 Standard Lefty¥412,000
どーですか?お父さん?
やめてくれ~私は客じゃないしスポンサーでもないのよ!

とっかえひっかえ親娘で弾いてみる
久しぶりに満腹じゃ~
ゲップが出るわ~

ネギは背負ってませんが鴨だったカモ知れません
虹色の目をした店員氏を見て助け舟を出してやる
作戦会議すっか?
だね、
と店を後にする。

どーだったマホ?
オヤジ的には、ひところのM社に比べて工業製品的な匂いがして好かんのです。
人の手が作った暖かみを感じられないと思うが。
そうね、ちょっとオモチャっぽい、とさ
28は?
今私が弾くギターじゃない気がする、、、

時間、まだあるし、T口行ってみる?
坂を下り、エレベーターに乗り鏡の世界へと。

弾いてみたいのがあったそうで、、、
あぁこれ。
Fホールのエレアコ、ヤイリね
バランスいいね
生音ロクにしないけど
ふーん、バンドでか?

で?Dホールの?マカフェリタイプか
って、おいおい、まともに弾けないじゃん(笑)
と言ってみるが、人のことは言えない(爆)
私の話しなんぞ聞いちゃいない
かなり気に入った様子でゾッコンである
どこがそんなにいいのさ?
どれとも違うじゃん
なんというか?オリエンタルな感じ?
え?そうなの?エスニックじゃなくて?

飯食うぞ
と、肉の万世へ

あのさ、つまり、なんつーか、いくら高くていいギター持っても、結局上手いヤツが一番カッコイイんだぜ
と、オヤジ風を吹かせてみる
Toktoハンドクラフトギターフェスっていつだっけ?
来月の、ええと、、、、
行ってみる!
レフティーなんて無いよ?
でも音は出せるでしょ

作ってくれる人を探すってか???????

それは無いと思うが、、

^^;

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K.Yairi YW-500P(1980年)~その3

書くつもりは、全くなかった続き(笑)
ここからは、どうでも良いことなんですよね。
しらみづぶしに調べた自分が納得していれば、それでいいんです。
たから事実とは違うでしょうし。
なのでスルーしてください。

実は、YW-500も1972年の発売当時は、ハカランダ合板でした。
たった1年間、少数作られています。
YW-600は1972~1973年の2年間だけハカランダ合板です。
見分け方は、ボディ内のラベルの違い。
ハカランダ合板のはヤイリのロゴが金文字です。
バックの合わせが寄せ木だったらハカランダ合板。
シェルインレイだとコーラルローズ合板。
そして1974年にハカランダ合板のYW-800が発売されます。

と、ここまで書いて思い出す。
そういえば大昔、しばらくYW-800を「借りて」弾いてたことがあったぞ!と
それは私がSE時代。
社内で大変セキュリティの高い部屋がございましてね、、、
温度も湿度も快適に保たれていて、防音もそこそこも良く。
そんな場所に例のオーナーのギターを数台隠しておりました(爆)
掲載した写真もそこで撮ったわけで、、、、
弾くものそこだったりして、、、、

気に入らんから売れ!とYW-800持ってきた時は、あ、なるほどねって感じ。
ハカランダ!おぉ!っていう眺めだったけど、音は、むむ?ナニコレハカランダ?

YWシリーズは1972年に売りだされました。
合板を供給していたのは、おそらく愛知木材?
ハカランダ合板の製板技術が今ほど良くなかったんじゃないか?と思われます。

でまぁ、そんな場所に置いておくとけっとう鳴りが良くなるんですよ。
発送前にちらっと弾いたら、カラッとしててけっこうな音になってました。
でもまたシャバの空気に戻れば、、ねぇ、、(謎)

ちなみに私の500Pのポジションマークがドットからスノーに変更されたのは1979年。
そんなこと、もう本当にどうでもいい話題です。


今日は5月5日端午の節句
今年のGWは、みなさまどのように過ごしましたか?


 

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